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四旬節

マルコ・アントニオ・マルティネス神父


 主イエス・キリストは週のはじめの日に復活された(マタイによる福音書 28.1)。主の復活の喜びを祝うため初代教会の信徒は週のはじめの日に集まりました。時が経つにつれて、復活祭は年に一回、もっと大きなお祝いになりました。


 このお祝いのために復活祭の前の三日間を準備の日としました。復活の日曜日の前の木曜日は主の晩餐、金曜日は主の受難、そして土曜日は徹夜祭とし、心の準備をし、心を新たにして復活祭をお祝いしました。


 その後二百年ぐらい経って、復活祭に洗礼を受ける洗礼志願者のために長い準備期間を置くようなり、最終的に復活祭のために、四十日の準備期間を設けました。どうして四十日でしょうか。


 現代の私たちは細かく、時間やお金その他もろもろのものを数えることができます。しかし、旧約聖書の時代はそうではありませんでした。ながーい期間を表現するために四十という数字を使ったのです。


 だから、モーセは四十日四十夜山にこもったし(出エジプト記 34:28)、またイエスさまは砂漠に四十日間行かれ(マタイによる福音書 4:2)、パンを四千人の男に分けた(マタイによる福音書 15:38)などと表現されています。四十という数字は、長い期間あるいは多勢ということを意味しているのです。


 教会の典礼には復活祭の前に四旬節があります。


 キリスト信者である私達にはこの期間はとても大事な時期です。この四十日の四旬節の間に黙想会があって、赦しの秘跡を受け新しい心で復活祭を迎えることができるためです。四旬節のはじめの日、すなわち灰の水曜日に司祭は次の祈りを唱えます。


『いつくしみ深い神よ、あなたは、へりくだって罪の償いを行う人を受け入れ、ゆるしを与えられます。わたしたちの祈りに耳を傾け、この灰を受けるあなたの民に祝福を注いで下さい。四旬節の務めに励み、清い心で復活祭を迎え、御子の過越の神秘を祝うことができますように。』


『わたしたちの主イエス・キリストによってアーメン。』

「シャローム」2009年03月号掲載

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