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ワールドユースデイ・イン・千葉寺

マルコ・アントニオ・マルティネス神父


 7月15日からオーストラリアのシドニーでインターナショナルユースディが開かれました。教皇さまの呼びかけに応えて、全世界から26名の枢機卿、400名の司教、3000名の司祭、そして40万人の若者たちが集まりました。


 参加したみんなは教皇さまのことばを通して、この現代社会の暗闇に光と希望が与えられることを望んだのです。


 さて、私たち千葉寺教会共同体もこの国際大会に少しでも協力できるようにと神さまに選ばれました。1ヶ月ほど前、突然メキシコから53名の若者と3名の司祭がオーストラリアへの往きと帰りに千葉寺教会で一時的にスティしたいとの連絡が入りました。はじめは、私にはこれを受け入れる自信がありませんでしたので一旦は断りました。


 でも、そのグループの責任者である司祭から何回もお願いの連絡があり、受け入れることにしました。


 早速、教会委員長、副委員長、そして委員会に相談しました。そして、いろいろな疑問点が出てきました。30名の女性をどこに泊めるか、20人の男性と3人の司祭をどこに寝かせるか、成田空港からの移動の手段をどうするか、誰がどのような食事の世話をするか、これらにかかる費用をどうまかなうか、などです。正直、私にはそれらの疑問についての答えがありませんでした。


 しかし、徐々に日本人の共同体、ラテン系の共同体、フィリピン人の共同体が力と智恵を出し合って解決へと向かいました。みんなが寝袋を持ってくることが判り、女性を司祭館1、2階に、そして男性をホールに泊まってもらうことにし、ブルーシートの上に敷く毛布を信徒のみなさんに貸していただくことにしました。


 最後に、費用の問題が残っていました。できるだけ教会の会計に負担をかけないで、そしてこのための特別献金をお願いしなくて済む方法はないかと何日も悩みました。


 その時です。思いがけなく信徒の方からの申し出がありました。「神さま、どうぞお客さまの接待のために使ってください。」と、献金があったのです。私はこのとき、その言葉と心遣いに神さまからの恵みだと深く感じました。


 そして、53名のお客さんが来る日がやってきました。私たちが整えた準備に対し、みなさんとても満足してくださり、喜びと感謝を表わしてくれました。そして、彼等が子どもミサ、フィリピン共同体のサントニーニョのミサ、国際ミサに参加したことは、私たちの共同体にとっても大きな力となりました。彼等にとって、日本人の信徒の共同体との出会いは本当に奇跡的な出会いとなったのです。千葉寺教会共同体による接待、信徒たちとの信仰の分ち合いは、きっと何時までも彼等の心に残ると思います。


 最後に、今回のもてなしのためにいろいろなやり方で協力してくださった信徒の皆さんに感謝と喜びを申し上げます。


 本当に千葉寺教会共同体は、神さまの特別な恵みに満ち溢れています。


 神に感謝!

「シャローム」2008年08月号掲載

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