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ご降誕祭の光

マルコ・アントニオ・マルティネス神父


「暗黒の中に住んでいる民は大いなる光を見、死の地、死の陰に住んでいる人々に、光がのぼった。(マタイによる福音書(口語訳) 4:16)」


 このマタイ福音書のことばは、現代社会にも生きていて、私たちに希望と喜びを与えてくれることばです。

 今年は主イエス・キリストとして神さまが人間になられたことを祝う、2010回目の年です。


 2010年前も、今も、死の世界と死の陰に住んでいる人々がいます。孤独、寂しさ、うつ病などに悩んでいる人々は少なくありません。彼等は自分では気づかないうちに光を望んでいます。キリストの光、その喜びを待っているのです。


 では、どうやってキリストと出会うことが出来るのでしょうか。教会は今、この時代にも光です。洗礼を受けた信者一人ひとりの中にキリストは生きているのです。キリスト信者である私たちにキリストは言い続けています。


「あなたがたは世の光である。あなたがたの光を人々の前に輝かし、そして、人々があなたがたのよいおこないを見て、天にいますあなたがたの父をあがめるようにしなさい。(マタイによる福音書(口語訳) 5:14,16)」


 一人ひとりの信者と教会全体が、キリストの光を証しすることが、神からの使命なのです。


 今年は、我が千葉寺教会は神さまから証しの場所と機会をいろいろいただきました。主日のミサの典礼をとおして教会の普遍性が証しされました。その普遍性は国籍、文化、ことばを越えて証しの場となりました。


 1月のサントニーニョのお祭り、11月のコンサート&バザー、国際ミサに参加してくださった韓人教会の聖歌隊によって、次の使徒パウロのことばを、目に見える形で実現しました。


「主は一人、信仰は一つ、洗礼は一つです。(エフェソ(フランシスコ会訳) 4:5)」


 今年のコンサートのテーマは「神の呼びかけ(THE LORD'S CALLING)」でした。そしてコンサートのすべての歌、特に最後の歌「HERE I AM, LORD(主よ、ここに私が)」は、キリスト信者の一人ひとりに神さまからの使命を思い出させてくれました。


 旧約聖書の時代から今まで、神さまは私たち人間を、暗闇と死の世界から救いたいのです。そのために主イエス・キリストをこの世に遣わされたのです。


 今でも神のことばがあります。「誰を遣わそうか?」。


 私たちの答えは預言者イザヤと同じなのです


「ここにわたしがおります。わたしをおつかわしください(イザヤ書(口語訳) 6:8)」


 と――。


 高木神父さまといっしょに、私たちに与えられた司祭職を、この国際的な共同体の司牧と宣教を、今までどおり続けたいと思います。


 今年のご降誕祭のミサの光と喜びが、皆さんの心にいつまでも輝きますように、そして、世の光となりますようにお祈りします。


 ご降誕祭おめでとうございます。


「シャローム」2010年12月号掲載

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